こんにちは、ミムラです。
今回は、初心者さんのために「賢いiDeCoの始め方」を解説します。
- そもそもiDeCoって何?
- iDeCoのメリット・デメリットは?
- iDeCoはどこで始めるべき?
- iDeCoで買うべきおすすめの銘柄は?
これらについて日本一わかりやすく、端的に解説したいと思います。
では、さっそく本題に入りましょう。
そもそもiDeCoって何?
iDeCoは「イデコ」と読みます。
個人型確定拠出年金(私的年金)と言われますが、ようは一言で言うと、自分のためのMy年金です。
公的年金との違いは、国から強制されたり催促されるものではないというところ。
自分で任意で加入して、限度枠の中から掛け金を決めて、好きな投資信託の銘柄を決めて、自分で積立運用していきます。
すべて自分で決めなければいけないので、「急にそんなこと言われても、何をどうやったらいいのかわからない」という人がほとんどだと思います。
そういう人のために、この記事を書いているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
国をあげてiDeCoが推奨される理由
公的年金だけでは、これからの国民の老後生活が厳しいからです。
金融庁の報告による「老後2000万円問題」が一時期世間で騒がれましたが、公的年金だけでこれから老後を迎える国民の生活が難しくなることは、ずいぶん前からわかっていました。
今の日本の年金制度は、若者が納める年金で老人たちの年金がまかなわれています。
少子高齢化が進んでいる日本では、このシステムはどう考えても無理があります。年金を払う若者が減っているのに対して、年金をもらう老人が増えているからです。
今のシステムのままこの問題を解決するには、若者が増えるか、老人が減るかしかないわけですが、現状ではそんな未来は日本では起こりそうにありません。
正直、今の20代30代の人たちで年金をもらえると思っている人、年金だけで老後は安泰だと思っている人のほうが少ないと思います。
なので、国としては
年金は破綻しないけど、年金だけだと今の若い世代の人たちは困ることは目に見えてるから、自分で何とかしてね。国としてもバックアップはするからさ。
というわけです。そのために作られたのがiDeCoです。
ちなみに、iDeCoは「iDeCoだけやっておけばオールOK」みたいなものではなく、公的年金などと並行して走らせるべきものです。
iDeCoだけで老後資金がすべてまかなえるわけではないので、公的年金はもちろん、貯蓄や投資など今やっている人はそれにプラスしてやっていくのがベストです。
金融機関がiDeCoを猛プッシュしない理由
国が推奨しているこのiDeCoは、とてもパワフルな資産形成ツールです。
いま日本に存在するすべての金融商品の中で、一番国民のためを思った良心的な商品といってもいいと思います。
ただ一方で、金融機関ではさほどiDeCoはプッシュされません。なぜなら、ビジネスとしてはあまり儲からないからです。
逆に言えば、売り手にとってあまり売りたくない商品ほど、買い手側にとってはお得な商品というケースは多々あります。
これはiDeCoに限った話じゃないですよ。覚えておいてください。
金融機関がごり押ししてくる商品ほどカモられる可能性大なので要注意です。
iDeCoの大きな3つのメリット
iDeCoは税金面で最高に有利な仕組みとなっています。メリットは次の3つ。
これを見ると、国としては、とにかく国民の幅広い参加を呼び掛けたいという意図がわかると思います。
1. 掛金全額が所得控除になる
iDeCoに払い込んだ将来の自分の年金のための投資資金は、あなたの年間所得から引き算されます。
つまり、所得に対してかけられる税金を軽くすることができるわけです。
掛金全額が所得控除になるのはこのiDeCoだけです。
2. 運用益が非課税になる
iDeCoによる運用で配当やその他の利益がでても、そこに税金はかかりません。
通常は源泉分離課税20.315%がかかりますが、iDeCoなら無税です。そのまま自分のものになります。
もちろん、iDeCoでの投資を何十年後かに引き出すときも、その際に出る実現益は無税です。
3. 受け取る時も控除される
リタイア後、60歳を超えると、iDeCoは年金のようにちょっとずつ取り崩すか、まとめて一時金という形で受け取るか、受取方法を選択することができます。
年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となります。どちらにせよ控除扱いを受けることができます。
iDeCoのデメリット3つ
iDeCoは税制上でとても大きなメリットがありますが、これから始めるにあたって注意点と初心者にとってのデメリットもあります。
1. 60歳まで引き出せない
iDeCoはMy年金という位置づけなので、公的年金と同じように「今すぐほしい」とかができません。
原則として60歳まで積立てた資産は引き出せません。また途中解約も無理です。
なので、一度やると決めて始めたら、失業しようが収入が減ろうが60歳になるまでは1円たりとも引き出せません。
とはいえ、積立てる額は自分で自由に変更することはできます。「ちょっと最近厳しいから積立額を5000円まで減らそうかな」とかは可能です。
余裕ある範囲内でやることが大切です。
2. 口座管理手数料はかかり続ける
iDeCoでは次の2つの手数料が発生します。
- 国民年金基金連合会への加入手数料(初回のみ2829円)
- 口座管理手数料(871円~2004円)
国民年金基金連合会への加入手数料は初月のみです。が、iDeCoの積立に必要となる証券口座管理手数料は、積立てる度にかかってきます。
iDeCoへの拠出は「毎月」もOKですし「年一回12月に」でもOKです。
毎月の積立ならば、167円×12か月=2004円。
年一回まとめてならば、64円×12か月+103円=871円。
とはいえ、この手数料をペイして全然余りあるくらいの税制上のメリットが享受できるので問題ないです。いちおう知識としてもっておくといいかと思います。
また、金融機関によっては管理手数料をゼロにしているところもあります。
3. 投資銘柄を自分で選ばないといけない
投資とかまったくやったことのない人にとっては、そこそこハードル高いと思います。
失敗したくないし「何選べばいいんだろう」てなるのはわかります。
ただ、iDeCoでやるべき投資先というのは、僕の中ではほぼ決まってるので、このあたりのデメリットもこの記事で解消できます。
選ぶべき優良銘柄については後述するので、最後まで読んでもられればと思います。
iDeCoを始めるならどこ?オススメの金融機関
iDeCoを始めるときは、なるべくローコストな金融機関を選んでください。一般的にはネット証券が一番コストが低いのでベストです。
上でも言ったように、業者によってはiDeCo運営管理手数料をゼロにしているところもあります。
おすすめのネット証券会社は次の2つです。
この2つならどちらでも間違いないです。
間違っても、メガバンクや地銀などで始めるのはやめましょう。無駄に手数料取られるだけです。
ちなみに、iDeCoはリバランス(=投資先の中身を入れ替えること)することも出来ますが、上記のインデックスファンドを選べばリバランスの必要はないです。
むしろ、初心者がゴチャゴチャ入れ替えて、投資し忘れたりとかのデメリットを考えると、淡々と同じ投資対象に投資し続けた方がはるかに良い成果を生みます。
iDeCoで投資すべき商品はどれ?
各金融機関が提供しているiDeCo向け投資対象は、32本前後の投資信託となっています。
極端に選択肢が少ない理由は、雑な商品が混じらないように国が目を光らせているからです。なので、これらの32本の商品はいずれも選ばれた優良商品だと言えます。
しかしその優良商品の中にも、さらに厳選された最優秀商品があります。
- 全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド)
- 全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま)
- eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim先進国株式インデックス
これらは過去のパフォーマンス実績で、他の投資対象とは段違いです。
とくに初心者の方で、「よくわからないけど一番良いのを選びたい」という人は、上から2つだけ黙って積立てておけば、細かいことはわからなくてOKです。
最大のリスクとは何かを考える
iDeCoはMy年金ではありますが、実際やることは投資です。
投資というと「怖い」とか「リスクを取りたくない」とかいう人も多いですが、実はみんなすでにとてつもないリスクを背負っています。
そのリスクとは「長生きリスク」です。
あまり良い言葉ではありませんが、誤解を恐れずに言えば、長生きしたがために自分の命よりも先に貯金が尽きてしまうことが一番のリスクです。
投資に対して用心深い態度はとてもいいのですが、このままでは実際多くの人がこのリスクを味わうことになってしまいます。
初心者におすすめできる3つの資産形成
このリスクを回避するための唯一の方法が、十分なリターンが得られる投資先を選ぶということです。
そのための方法として、初心者向きで、かつ有用なのが
- iDeCo
- NISAもしくは積立NISA
- 海外積立保険
この3つです。
どれか一つだけ行うというよりも、いずれも並行して行うことで、よりリスクを軽減しながら時間をかけて大きなリターンを生むことができます。