一週間ほどまえ(当時2019年10月上旬)のホットな話だ。
「肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)」という症状に突如襲われ、えらく大変な思いをしたのでシェアしたいと思う。
ネットで「背中 激痛」「背中が痛くて動けない」など調べても、似たような症状になったという体験談も見当たらず、出てくるのは「ガン」や内臓系のやばそうな病名ばかり。かなり不安で怖かった。
なので、僕のような人間をひとりでも減らすために、ここにこの一週間経験したことを残しておきたい。
症状としてはとにかく背中の激痛
人によって多少症状は異なってくると思うが、症状はこんな感じ。
- 背中の右半分が激痛
- 少しでも体を捻ると激痛
- 身動きがほとんどとれない状態
- 大きく深呼吸するのも痛い
- 触ってもあまり痛くない
- じっとしていれば痛くはない
- 胃もしくはみぞおちあたりも苦しい
- 脇腹も微妙に痛い
- 37.5°くらいの微熱
とにかく背中の右側だけに今まで感じたことがないほどの激痛を覚え、身動きがとれない。はじめは軽度な肉離れのような感じかなと思い、ストレッチしてみたり色々試したがダメだった。
どこかで打ったとか捻ったとか、とくに何かの拍子で痛めたということはなく、朝起きて胃が気持ち悪いなと思っていたら、徐々にその背中も痛くなってきて、昼ごろには激痛になりそれがどんどん悪化していったという具合だ。
体がとにかくだるく微熱があった。だから一瞬はインフルエンザかなとも思った。関節が痛くなる的な。でもここまでの激痛は経験したことなかったのでなんか違う。
あと考えられるのは、最近1歳になる子供の保育所の送り迎えなど、ずっと片手で抱っこする時間が増えたこともあり、そういったことでスジとか筋肉を痛めたのかとも思った。
ただもし筋肉なら朝起きた瞬間から痛いはずだし、胃の痛みや微熱の説明がつかないのでやはり違うっぽい。
もしかしてやっぱり内臓系の病気なのか。ガンとか……?
そんな猛烈な不安をよそに背中に痛みは日に日に増していったんだ。
痛みも辛いけど夜寝れないのも辛い
熱もありカラダもだるかったのに夜眠れない。これが一番辛かった。
背中が痛いから寝る態勢としては、ゆっくりうつ伏せになって動かない。仰向けや横向きに寝転ぶことすらできなかったので、寝るにはこの態勢しかない。
でも寝返りをうたずずっとこの態勢で動かないなんてことはとてもじゃないけど無理で、眠りに落ちているとどうしても体を動かそうとしてしまう。そのたびに激痛で目が覚める。
だいたい寝てから2時間くらいで一旦激痛で目が覚め、そこからまた寝ても20分起きに痛みで起こされるという感じで、結局立っているのが一番楽だった。
でも眠たい。背中は痛いけど睡眠欲は抑えられない。熱もあるししんどい。
そんな感じで2日間くらいはベッドでろくに眠れず、リビングの椅子に座って、おなかにクッションをいっぱいおいて両手で抱き、机に突っ伏すように睡眠をとった。
何科を受診すべきかわからなかったので総合病院へいった
実はこの背中の激痛、発症したのが運悪く土曜日だったので病院にすぐに行けなかった。これが辛かった。早く原因を突き止めて、一刻も早くこの痛みをなんとか取り除いてほしかった。
週が明け月曜日になり、朝一番に近くの総合病院にいった。
何科に行けばいいのかわからなかったので、受付のお姉さんに症状を伝え、受診すべき科を聞いてみたところ、熱もあるので念のため内科と整形外科の両方を取っておきますと言われた。
この2日経って病院に来たこの時は、すでに背中の痛みはピークに達していた。歩くことすらままならず、泣きそうなくらい激痛だった。
待合の椅子に座るとき、立ち上がるとき、何をするにも背中の筋肉は多少使ってしまう。ここまで日常生活で背中の筋肉を動かしていたのかと再発見するくらいの痛みの連続。
常にスローモーションのような動きで、出来るだけ背中を捻ったり衝撃を与えることなく、動くことに全神経を集中させていた。
内科と整形外科でありとあらゆる検査をする
病院に2日間通い、待ち時間も合わせると約12時間にかけて5種類の検査を行ったが、結論から言うと、それでもハッキリとした原因は特定されなかった。
一日目
- 血液検査
- CT検査
- 胃の内視鏡検査(胃カメラ)
二日目
- 血液検査2回目
- 心電図検査
- MRI検査
内臓の異常と、筋肉や骨の異常。両方から調べるため色んな検査をした。
一番検査で大変だったのが、CTとMRI。どちらも基本的に仰向けに寝転んで装置で検査していくのだが、その寝転ぶという行為ができない。
結局、CTは激痛で台に乗れず、いったん別のベッドにうつ伏せで寝てからスタッフさんたち6人がかりくらいで検査台にマットごと抱えて移してもらった。大変ご迷惑をおかけした。
MRIのときはCTの教訓もあり、事前に痛み止めを飲まされ多少は痛みも半減していたので、ギリギリ仰向けの体制をとることはできた。
ただし、自分で仰向けで寝転ぶことはできない(寝るという態勢になるまでの途中経過が激痛)ので、これまたスタッフさん2人に体重を預けて寝かせてもらった。
胃の痛みがあったということで念のため胃の内視鏡も調べてもらった。
胃カメラは初めてで怖かったが、いざ受けてみると点滴ですぐに眠らされ気が付いたら検査は終わってた。最近の医療はすごい。
背中の痛みの原因がわからない
内科では内臓系には異常はなく、至って健康体だと言われた。
整形外科では筋肉や骨に異常はなく、至って健康体だと言われた。
結局一日目調べてみてわかったことは、血液検査で白血球の数値だけ高く、カラダが何かと戦っているようだと言われた。おそらくウイルス的なものと。
血液検査だけ気になるので明日もう一度調べてみましょうと言われ、その日はとりあえず痛み止めと湿布だけもらって帰った。
原因はわからないものの、とりあえず心配していた膵臓もとくに炎症はなく数値も正常だったので良かった。ガンとかやばい病気でないこともわかって良かった。
胃の内視鏡検査(胃カメラ)でピロリ菌がみつかる
背中の痛みとはまったく関係なく、ショッキングなこともわかった。胃がんや胃潰瘍ではないことはわかったので良かったのだが、奴がいた。
ピロリ菌だ。胃は全体的に綺麗なのだが調べたら陽性反応がでたらしい。ただピロリ菌がいるということは慢性的な胃炎だとも言われた。
でも逆にここで見つかったことはラッキーと思う。今年35歳になる僕だが、いつかは人間ドッグとか受けなきゃな、胃カメラしなきゃな、と思っていたので保険適用内でできたからラッキー。
しかも早期にピロリ菌も発見できたし、あとは対処するだけ。一週間分のピロリ菌を駆逐する薬をもらい、これを書いている今現在はもうすぐ飲み終わるところだ。
これ。この薬、ボノサップパック400。
来年も胃カメラ受けようと思う。奴らが全滅していることを願って。
痛み止めと抗生剤をもらって「様子見ましょう」で終わり
結局2回目の血液検査で白血球の数値が正常値まで下がっていたことから、このまま徐々に良くなっていくだろうから様子を見ようということで終わった。
内科の先生からは、肋間神経痛のような症状に非常に近いと言われた。
帯状疱疹のように、カラダの片側だけ肋骨に沿って痛むらしい。たしかに症状もピッタリ一致するし、脇腹も痛み出していたので間違いないと思う。
おそらく免疫が下がっているときに何らかのウイルスが入り込んだのではないかと。もしくは精神的なストレスなども関係しているかもと。
たしかに微熱もあったしそんな気がする。そういえば最近夜は急激に気温も下がって風邪をひきやすい環境だったのかもしれない。
それに、最近は子育てと仕事の両立でひとりの時間が取れずかなりハードワークだった。子供の慣らし保育もはじまって生活リズムも変わり、寝不足が続いていた。
そういう要因も今思うとあったのかもしれない。
また整形外科の先生からは、偽痛風のようなものかもしれないと言われた。
痛風のような激しい痛みで、かつ偽痛風はカラダのどの部分にでも発症するらしい。ただ赤みも腫れとかもないのでおそらく微妙に違う気がする。
結局、痛み止めと抗生剤を飲んで様子をみるしかないということだった。痛みが続くようなら一週間後にまたきてくださいという定番な感じでフィニッシュ。
何とも曖昧な終わり方だったが、検査によって内臓系や筋肉や骨などには一切の異常がないということがわかっただけでも安心した。
痛みも火曜日には少しマシになっていて、このまま回復に向かいそうな気配はあった。
発症から5日目にはほぼ8割まで回復
発症から5日たった頃には痛み止めや抗生剤の効果もあってか、かなりマシになっていた。
火曜日の夜は久しぶりにぐっすり寝れたこともあり、水曜の朝はとてつもなく回復していることを実感した。多少無理な態勢をとると背中は痛むものの、日常生活をするうえではほとんど支障はないくらいにまでなった。熱もない。
カラダがふつうに動かせるってこんなに素晴らしかったのか。感動だ。健康最高。
一週間で完治
痛みはなくなったもののもらった薬は一週間分すべて飲み続けて、痛みは完全になくなった。完全回復。
原因はいまだにわからない。肋間神経痛の原因を調べてもハッキリとした答えはなく、対策のしようがない。だからまたいつか再発する可能性は全然ある。
個人的な見解としては、免疫が下がっていたのは間違いないと思う。あとはストレスと寝不足。逆にそれくらいしか思い当たる節がない。
自力で何とかしようとせずに病院にいったほうがいい
これを読んでいるあなたも、もし背中の片側や脇腹に激痛があるのなら、放置せずにすぐに内科と整形外科を受診したほうがいい。
肋間神経痛だったらまだラッキーなほうで、もしかしたら内臓に異常が出ているサインかもしれないし、脊髄の骨や筋肉に何かしらの原因があるかもしれない。保険内で検査できるのだからしたほうがいい。
あと、何より痛み止めと抗生剤を一回でも飲めば僕の場合はかなり楽になった。
歩くことや寝ることさえまともに出来ず、カメレオンのようなスローモーションでしか動けなかったのが、一時的とはいえ半分くらい痛みはなくなる。
僕の場合は背中の痛みがピークのときは痛み止めで8時間くらいは効果を実感できた。8時間くらいでまた痛みが復活してくるので、また飲んでを繰り返すという感じだった。
すると徐々に痛みが復活するのが遅くなっていって、最終的にはいつの間にか回復しているという感じだった。
だから瘦せ我慢せず、薬には頼ったほうがいい。
最後に
という感じで長くなったが、今回の経験が誰かの役に立てばいいなと思って書いてみたけど、もしかしたら肋間神経痛になる人なんてほとんど誰もいないんじゃないかという気がしてきた。周りでも聞いたことないし。
まあそれでもいいよね。一人でもこの記事読んで「同じ症状の人いた!」と思ってもらえて病院行って治してもらったら嬉しい。
その時はメッセージちょうだい。この激痛はなったことある人じゃないとわからないと思う。背中の痛みあるあるでも語り合おう。