健康

痔瘻(痔ろう)で入院した話|症状から手術、退院後の経過もお話しします。

健康第一ですわ。
いやほんとに。

健康のうえに成り立つ、楽しくて素晴らしい人生。当たり前だけど今さら改めて思い知らされた。

 

健康じゃないとビジネスもできないし精神的にも弱くなるし、飯食えないしワイン飲めない。

なにより楽しくない。楽しくない生活なんて最悪だ。

当たり前の生活が制限されることにかなりストレスを感じる。

 

初めての内視鏡カメラで下痢地獄

というのも、8月中ごろからカラダに違和感を感じ、あらゆる検査を受けた。血液検査、CT、MRI、内視鏡カメラ。

内視鏡カメラは今回はじめて経験。当日の下剤ドリンク2Lが大変だった。結局2Lも飲めず途中で捨てたけど、それでも水みたいな下痢を20回くらい繰り返して腸内スッキリ。

腸カメラ自体は、眠くなる薬を打たれながらやってもらったからほとんど記憶がない。

あの睡眠導入剤はヤバイ。一瞬で記憶が飛ぶ。不眠症な僕としては毎日使いたいくらいだ。

 

で、気になる検査の結果はまったく正常。とくに異常なし。

ホッとしたけど、違和感があるのに原因がわからないことに不安を覚えた。まあ、そのうち忘れるだろうと思って、そのときはそのまま一旦落ち着く。

しかし、そんな平穏もつかの間。

 

何の薬も効かない謎の高熱にうなされる

数日後、首のリンパの腫れとともに急に高熱にうなされるようになり、数日間39~40度の熱出っ放し。

ご飯も一切食べられないし、何より立ち上がることすら出来ない。マジで寝たきり状態。

 

5時間スパンくらいで解熱剤を飲みながら、フラフラになりながら何とか病院にたどりつく。

そこでもザックリとした検査はしたが、原因は不明。抗生物質が効かないことと血液検査の結果から、おそらく何かしらのウイルス感染によりたまたま重症化したのだろうと。

EBウイルスだったかな?たぶん。それがリンパに入り込んで首の腫れと高熱を引き起こしてるかもだと。

 

まあ結局ウイルスだったら原因を突き詰めたところで特効薬がないから、ようは日にち薬。体力つけて、自己治癒力に頼るしかない。

えらいもんで、発熱から一週間くらいすると徐々に熱も下がりはじめ、食欲も戻ってきた。微熱はまだあるけど、まあまあこのまま治っていくんだろうなと。

・・・

そう思ってました。

 

そう。

ケツの穴に激痛が走るまでは。

 

本当の地獄はここから始まる

「痔瘻(じろう)」という病気をご存じだろうか?穴痔ともいうらしい。

参考:http://www.borraginol.com/knowledge/jirou/

結論から言うと、僕は現在この「痔ろう」で手術を受け入院している。

今まさに、病院のベッドの上でこのブログは更新中。

 

 

さて、痔ろうとウイルス性の高熱がなぜ関連するのか?なぜ今回ここまでこじれた事態になったのか?

思い返してみよう。

・・・

 

実は8月の一番はじめに内視鏡検査を受けたとき、きっかけは直腸に違和感を感じたからだった。

イスに座ったり立ったりすると、地味に痛みが走ることがあった。

はじめは「痔?」と思ってたけど、ネットで調べると大腸がんや直腸がんの可能性もあり早期検査は必須、という怖い情報を浴びまくったのでとりあえず「何もなければそれでOK」くらいの気持ちで内視鏡検査を受けた。

 

で、検査結果は「痔でも癌でもなくとくに目立った異変もなく健康ですよ」だった。

じゃあなぜ、検査では何も見つからず、しかも急に謎の高熱にうなされ、それがおさまったあと急激にアナルが痛くなったのか?

 

すべてが終わったあとに、これまでの点と点が線でつながった。

ようはこうだ。

 

 

もともと水面下で痔ろうが進行

水面下すぎて検査ではスルー。

たまたま何かのタイミングで免疫が下がり痔ろう部分にウイルス感染

謎の高熱続く

解熱剤ずっと飲んでるからケツの痛みはない

熱が下がって解熱剤を飲まなくなると痛みが再発

痔ろうが発覚

即入院、手術

 

つまり、これまでの高熱も直腸の違和感もすべて、もともとの水面下で進行していた「痔ろう」が原因だったのだ。

はじめの検査の段階で本当にわからなかったのか?

わかってたらここまで悪化はしなかったんじゃないか??

そんな気持ちももちろんあるけど、まあ医者も人間。神じゃないからわからないこともあるし、見落としとかもあるだろう。

 

2時間後に手術します。で入院ね。

少し話は前後するけど、謎の高熱が下がったあとに徐々にお尻の痛みを強烈に感じるようになってきて、もはや日常生活すらできないレベルになっていた。

座れない。歩けない。

寝返りをうっても激痛。咳をしただけで激痛。

これはちょっともうどうしようもないと思って、微熱を残したまま病院にいった。

僕のお尻をみて先生がすぐに、

「うわあ、これ痔瘻ですね。そうとう痛いでしょこれ。すぐに手術しましょう。二時間後いけるかな?いけるか。じゃあ2時間後に手術します。で入院ね。」

え?入院?今日?

手術?今から?何が??

「痛みを軽くする軟膏とかもらってサッと帰ろ」とか思って軽く病院にきてた僕は、現実をすぐに受け入れることができません。

 

「そう。すぐ手術しましょう。だってもう無理でしょ?生活できないでしょこれ。大丈夫。麻酔とかも下半身麻酔でしっかりやるから」

いやまあ、そそそうですけど。ほほんとに?今から手術&入院?

 

こうなると、もう逃げられない。

そこから個室に移り、担当医や看護師さんから手術の流れや麻酔の流れなど細かく説明を受けます。

説明を受けながらちゃんと聞いている自分とは別に、ぼーっとしている自分もいて、心の中では

これ本当に現実?夢?VR?

3回くらい自分に確認とりました。

 

でもこれが現実。

もう覚悟を決めるしかない…。

 

とうとう恐怖の手術開始

とうとう手術室に呼ばれ、本人確認が行われたあとすぐに麻酔をかけていきます。

流れとしては、

局所麻酔の注射(注射のための注射)

腰骨に打つぶっとい麻酔注射(下半身の感覚がなくなる)

睡眠導入剤(手術中ぼーっとするため)

手術

 

「はじめの注射だけちょっと痛みがあるので我慢してください!あとはまったく痛みは感じないので、大丈夫です!」

とのこと。

でも、これはあとで知ることになったけど、なぜか説明なく僕ははじめの局所麻酔をスキップされ、脊髄に直接麻酔をうたれた。

 

どおりで痛いと思った。痛いしやたら奥まで刺してるなーと感じたわけだ。

担当医が急きょ変更したらしいく、看護師は事実を急に説明すると僕がパニックになる恐れがあると判断し、その場で何も言わず丸まって注射を腰にさされる僕を強く抱きしめ続けてくれた。ナイス判断!

嘘をつかれたことにはちょっとイラっとしたけど、たしかにあの緊迫の場面で急にそんなことを言われたら、めちゃくちゃ恐怖に駆られてパニックになっていたかもしれない。

なんせ若いのにめちゃくちゃ優しくて親切で、いい看護師さんだった。惚れてまうやろ!

 

で、そのあと下半身がすぐにポカポカしてきたと思ったら、睡眠導入剤を入れられたのもつかの間。

一瞬で記憶が飛んだ。

 

術後の苦しみ

気が付いたら、振動と一緒に見上げている天井が動いている。

どうやら手術が終わりベッドで個室に運ばれているところらしい。

 

麻酔の痛みはあったけど、手術は思ったよりあっさりだった。記憶がないから当たり前か。

下半身の麻酔は術後も3時間くらいきいてて、まったく感覚がない。確認のために自分で足をさわってみるも、まったく感覚なし。

 

それよりも情けなかったのは、オシメをはかされていて尿が排出される管が自分から出てて、どうやら膀胱まで管を通されている。

大便のほうも結果的に漏らしはしなかったけど、どうやら漏らす人もいるらしい。感覚がないから。

 

そして、お尻にはガーゼが貼られているらしく、定期的に看護師さんが交換してくれる。

自分じゃどうしようもないからしょうがないとはいえ、自分と同い年かそれ以下の若いおねーちゃんにお尻を見られるのはやっぱり恥ずかしい。

向こうも慣れてるとは思うけど、若い患者さんが少ないからか、なんとなく申し訳なさそうだ。

 

今回の入院で一番痛かったアレ

オシメは手術の翌日には取り払われた。下半身の感覚もバッチリ戻ってきているので、その分術後の傷跡も少し痛む。

そして膀胱に通している尿の管も取る時がきた。

もうお分かりかと思うが、これがむっちゃくちゃ痛い。

尋常じゃない。

ち○こに管が通っているのを、一気に引き抜くのだ。

男ならわかってくれると思う。たぶん経験したことがない人でも想像するだけで縮こまるだろう。

 

痛みのあまり大声で叫んだ。看護師さんも痛いと思って一思いにやってくれたんだろうけど、もうこれはどうしようもない。当たり前だ。そんなスピードで抜こうが、痛いもんは痛い。

抜いたあとも、30分くらいは痛みは続いた。

そしておしっこするときも、抜くときほどじゃないにしろ、それに近い激痛が毎回起こる。これが地獄だ。

結果的に、この尿管の激痛は翌日の夕方まで続いた。

 

手術後はじめての大便の恐怖

あと、怖かったのが術後のう○こ。

ご飯は普通に食べてるから出るはずなんだが、何しろ肛門を手術してるわけだから、恐怖心からかどうしても出ない。出したくない。

手術の傷跡が痛まないか?裂けたりしないか?

心配で先生に聞いてみたけど、「それはないから大丈夫。あんまり硬いのだと痛むかもだけど、便が柔らかくなる薬も出しておきますから」ということで、それも飲んで準備万端にして臨んだ。

 

結局出たのは、手術を行った次の次の日の朝。

思ったより痛みはなくすんなり完了。ウォシュレットはちょっと痛むけど、きつく拭けないので何度も洗いながら衛生面に気を付けた。

尿の痛みに比べれば屁でもないけど、恐さはかなりあるからこれはもう恐怖心の克服だけが課題。もし同じ境遇になった方はぜひこの格言を思い出して思い切ってチャレンジしてみてほしい。

 

終わり ~退院まであと2日~

明日埋め込まれているパイプを抜いて、血液検査で問題なければあさってには退院できると思う。

今このブログを書いているように、ノートPCやネット環境はあるので入院していてもアフィリエイトならある程度のことはできるが、やはり不便だったり出来ないことは多々あってストレスになっている。

早く家にかえって復帰したい。

 

とりあえず帰ったら、すぐにお酒でも飲もう。

ワインも久しく飲んでいない。今までほぼ毎日欠かさず飲んでいたのに、今回の一連の事件でははや2週間ほどアルコールを摂取していない。こんなのはじめて。

 

今回のことで健康の重要さを改めて痛感した。

これから健康診断や人間ドッグも定期的に受けようと思う。

 

健康がないと、まじで何にもならん。

できるだけ健康に長生きして、この素晴らしい世界を楽しむんだ!!

おまけ

病院のご飯は、薄味だけど意外とおいしい。

バランス取れてるぅーて感じで、そんなに嫌いじゃないかも。

 

【追記】完治までにかかった期間

退院後、一ヶ月に一回というペースで病院に通い続けました。

主に、術後の傷の治り具体などの診断と、再発しないように膿を出したりする治療です。

結果から言うと、完治するまでに一年ほどかかりました。

一年ですよ。一年。365日。まじかよって。

先生には、だいたい半年くらいはかかるって言われてましたが、まさか半年以上経っても治らないとは思いませんでした。

結局、えぐれているように傷になっているわけで、中が空洞みたいになってるわけですね。

だから普通の傷と違って、治りにくいのだそうです。

それでも、一年ってね。もはや一生治らないかもとすら思ってました。一生僕はこのお尻と付き合っていかなくちゃいけなんだと覚悟したほどです。

ずっと血とか出てましたから。

お尻に割れ目にガーゼとかトイレットペーパー挟んで、生活するのがもう当たり前に日常みたいになってましたから。

でも、あきらめかけたころに、いつの間にか治ってたという感じです。最後のほうなんて、病院予約したのに行けずに3ヶ月くらい放置してましたしね。

でも、治ってよかったです(結果論)。

再発だけは何とか避けたい

とにかく、あの痛みだけはもう二度と味わいたくありません。高熱で苦しむのも絶対嫌だ。

入院もまっぴら。尿道カテーテルなんかもはや手術より嫌です。

なので、できるだけ再発しないように、クリーンに保つことだけは、あの手術から2年以上経つ今でも続けています。

それに、もし万が一痛くなりかけたり、違和感があったら、あそこまでひどくなる前にすぐに病院にいこうと思います。

もし、同じように違和感があったり、痛みがある人は早めに診察してもらったほうがいいですよ。

怖がらせる意図はないですが、ほんとあの辛い思いいちいちしてほしくないんで、みんな早めに病院行こう。

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