最近よく耳にするオフショア投資。でも、
[voice icon=”https://mimura.blog/wp-content/uploads/2017/05/osc1.png” name=”” type=”l”]「なんとなく聞いたことはあるけど、実態はよくわからない」
「ちょっと興味はあるけど、ハードルが高そうで近づきにくい」[/voice]
こんなイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?
でも、それはある意味当然というか正しいことで、
得体が知れないところに足を踏み入れようとする人って少ないですよね。
まったく知らない真っ暗闇の中で探り探り進むとなると、
必ずどこかでぶつかったり足を踏み外したりすることになります。
大切なのは、まずはザックリとでも全体像を知り、
自分の状況を把握しながら歩きだすこと。
そのためにも、
まずはオフショア投資について詳しく、正確に知っておく必要があります。
ということでココでは、
- オフショア投資ってそもそも何なの?
- 世界の代表的なオフショア地域一覧
- オフショア投資のリスク・デメリット
- オフショア投資の魅力・メリット
- 10種類のオフショア投資!それぞれどんな特徴があるの?
という5つの基礎知識に分けて徹底解説します。
まずは投資を始める前にオフショアについて深く知っていいただき、全体像を掴んでみてください。
オフショア投資ってそもそも何なの?
まず、そもそも「オフショア」ってなに?という根本的なところですが、オフショアっていうのは元は「沖合に離れる」という意味。
「タックスヘイブン」って聞いたことありますよね?
これはもともとはタックスヘイブンと呼ばれる地域が、ヨーロッパやアメリカから見て沖合にあったからです。
歴史的な流れのなかで、タックスヘイブンを指して自然とオフショアと呼ばれるようになりました。
タックスヘイブンはその言葉通り、TAX(=税金)のHAVEN(=避難地、回避地)。
つまり、税金の高い地域から人々が避難してくる地域や国を指してこう呼ばれています。
定義としては、国際金融ビジネスの世界では「法人所得税率が25%以下の地域」がオフショアと線引きされます。ただし日本では2010年以降、租税負担率が25%から引き下げられ20%以下の地域を指すようになりました。
[aside type=”normal”]ワンポイントメモ
- 一般的なオフショアの定義は法人所得税率25%以下であること!
- オフショアとタックスヘイブンは同義と考えておいてOK!
[/aside]
まんまですが、そんなオフショア地域で投資を行うこと、資金を運用すること、
それがオフショア投資です。
そしてオフショア地域の最大の特徴は何といっても、
他の国に比べ税金面で非常に優遇されているところ。
所得税や住民税はもちろん、投資による売却益、譲渡益にかかる税金(キャピタルゲイン税)や、配当、利子収入にかかる税金(インカムゲイン税)が非常に低い、もしくはゼロのところもあります。
日本国内だと税金でかなり持っていかれるところがオフショア投資ではそれがない、もしくは軽減されるので、投資面でも非常に有利にすすめることができるわけです。
このあたりは後にオフショア投資の魅力・メリットでも詳しくお話しますね。
で、
そんな税金面でめちゃくちゃ優遇されたオフショア地域ですから、当然ながら世界中から企業や投資家がこの免税の恩恵を受けるために、オフショアを利用したり経由させて投資やビジネスを行っています。
一説によるとオフショアには、世界の制度資産の60%以上が集まっていると言われるほど。
[voice icon=”http://fali.jp/wp-content/uploads/2017/06/mimura.png” name=”三村” type=”l”]『日本の大手銀行もオフショア投資してる!?』
ちなみに、日本の銀行や証券会社もオフショア投資をしていること、知ってました?
実は海外のオフショア銀行から見れば、日本の大手銀行・証券会社はお得意様でもあり大口顧客なんですね。
僕たち庶民から”超”がつくほどの低金利で資金を集めてオフショアで回すことで利益を出しています・・・。
う~ん、そう考えると日本の銀行にせっせと預金するのがバカらしくなってくるのは僕だけでしょうか?汗。わざわざ日本の銀行に運用させなくても、直接自分でやったほうが効率がイイですよね(´・ω・`)[/voice]
世界の代表的なオフショア地域一覧
[voice icon=”https://mimura.blog/wp-content/uploads/2017/05/osc2.png” name=”” type=”l”]「オフショアの意味はわかった。
でも、オフショア地域って具体的に世界のどこを指すの?」[/voice]
そんな方のために、世界にあるオフショア地域をまとめてみました。
下の表をご覧ください。
ヨーロッパ・地中海 | スイス、ルクセンブルグ、オーストリア、ハンガリー、オランダ、リヒテンシュタイン、カンピョオーネ(イタリア領)、モナコ、ダブリン、マン島(イギリス領)、ジャージー島(イギリス領)、ガンジー島(イギリス領)、サーク島、アンドラ、マルタ、キプロス、マデイラ(ポルトガル領)、ジブラルタル(イギリス領) |
アジア・南太平洋 | 香港、シンガポール、ラブアン島(マレーシア)、クック諸島(ニュージーランド領)、マーシャル諸島、西サモア、バヌアツ、パラオ諸島、トラック諸島 |
インド洋・中近東・アフリカ | セイシェル諸島、モーリシャス、スリランカ、バーレーン、アブダビ、ドバイ、リベリア |
北米・中南米 | ユタ、ワイオミング、ネバダ、デラウエアー、ベリーズ、パナマ、ウルグアイ |
大西洋・カリブ海 | ケイマン諸島(イギリス領)、ヴァージン諸島(イギリス領)、バミューダ島(イギリス領)、バハマ諸島、ネヴィス、アングイラ(イギリス領)、アンティグア、モントセラート(イギリス領)、バーブーダ、グレナタ、バルバトス、アンティール諸島(フランス領)、アルバ諸島(フランス領) |
国や地域によってそれぞれの税率に若干の違いはありますが、これらはすべてオフショアと呼ばれる地域です。
日本から比較的近いオフショアといえば香港やシンガポールですね。
香港なんて飛行機で4時間とかあれば行けちゃいます。
オフショアと言ったってはるか遠くではなく、意外と僕たちの身近にもあるんです。
オフショア投資のリスク・デメリット
[voice icon=”https://mimura.blog/wp-content/uploads/2017/05/osc7.png” name=”” type=”l”]「税率が低くてそんなに美味しい投資ならやってみたい!」
「日本の大手銀行や証券会社もやってるくらいなら安心なんでしょ?」[/voice]
ちょっと待ってください。
どんな投資にも多かれ少なかれリスクはつきものです。
リスクなくしてリターンはあり得ません。
税金面で優遇されているオフショア投資といえどこれは同じこと。
実際に始めるまえに、まずはオフショア投資の
リスクやデメリットとついて詳しく知っておく必要があります。
リスク1 為替の影響をうける
いわゆる為替リスクと呼ばれるものです。
これは国内の金融機関を通して海外やオフショアの金融商品に投資する場合。
厳密にいえばオフショアではなくオンショアではあるのですが、
そのほとんどが米ドルで運用されているので、基本的に入出金時など円にもどすタイミングでは為替の影響は受けます。
また、原則としてオフショア投資を行う場合は
現地の銀行口座を開設し運用しないとあまり意味がありません。
オフショアの多くの銀行口座では米ドル、ユーロ、円など複数の通貨で運用しながら
しかも世界中外貨のまま引き出せすことが可能なので、預金もそちらで回すほうが効率的でしょう。
リスク2 言語の壁がある
いわゆる言語リスクと呼ばれるもの。
先ほど、オフショア投資を行うなら現地で銀行口座を持つ必要があると言いましたが、
ここでもまた多くの日本人にとっては一つの障壁があります。
例えば、オフショアとして香港を利用する場合、使用される言語はもちろん英語です。
口座開設での会話も英語、契約書も英語。
ネット取引もありますが、基本的には口座開設後もオフショアセンターとのやりとりは日本語ではなく英語になります。
この対策というと、「頑張って英語を勉強する」です。
簡単に言うなよと思われるかもしれませんが、これしかないです。
とはいえ、めちゃくちゃネイティブになる必要とかはないですからね。
最低限の業務上のやりとり+日常英会話スキルくらいは身に着ける必要があるとういことです。
リスク3 国の政治的な事情によって損害を受けることも
いわゆるカントリーリスクと呼ばれるもの。
その国や地域の政治状況やクーデターによって起こりうるリスクのことをいいます。
オフショア先の政治状況、国際状況などもある程度考慮する必要はありますが、
しかしそもそも確実で絶対的に安定した場所など世界にないのも事実です。
クーデターが多く政治的に不安定に思える国だってありますが、
日本だって財政が破綻して円が暴落する可能性だってゼロではないですよね。
やはりそういった意味でも、こっちがダメになってもこっちがある、
というような国境を越えた資産分散は必須でしょう。
リスク4 そもそも詐欺の可能性
これはもちろんオフショア投資に限ったことではありません。
日本ではとくに一部のネットワークビジネスや保険代理店などが、
手数料欲しさに、オフショア投資の正確な内容や特徴、起こりうるリスクなどを
きちんと説明せずに契約させ、結果的に被害を受けるという人がいます。
また、単に海外銀行の口座開設や海外ファンドへの仲介として
投資資金を渡してしまい騙されるリスクも。
オフショア投資を行う際は、とくに初心者は
現地のIFA(独立している中立的な立場から資産運用のアドバイスを行う専門業者)を
通して運用するのが一般的でありもっとも効率的と言えます。
オフショア投資の魅力・メリット
もちろんここまで説明したようなリスクがあっても、
それを上回る魅力があるからこそ世界中の企業や投資家が集まるのがオフショア。
ここからは、そんなオフショア投資の魅力やメリットについて解説します。
メリット1 低税率、もしくは税率0%
オフショアで資産を運用するメリットとして、一番に挙げられるのがやはりこの税金面でしょう。
オフショア地域では日本と比べても極端に税率が低いかまったくの無税なので、かなり大きな節税になります。
例えば、所得税でみてみましょう。
下記はオフショア地域と日本の所得税をまとめたものです。
日本 | 45% |
シンガポール | 20% |
香港 | 17% |
ハンガリー | 16% |
スイス | 12-26% |
モナコ | 0% |
バハマ | 0% |
バーレーン | 0% |
バミューダ | 0% |
ケイマン諸島 | 0% |
いかがでしょうか?
所得税0%の国もたくさんありますし、スイスは地方自治体レベルで各税率が決まっているので実際は居住地域によって大きく違ってくるのですが、それでも日本とは比べものにならないですね。
これがオフショア税率の魅力の一つです。
ついでに、日本から一番近いオフショアである香港との所得税以外の税率も比べてみましょう。
日本 |
香港 |
|
所得税 | 45% | 17% |
住民税 | 10% | 0% |
キャピタルゲイン税 | 20% | 0% |
インカムゲイン税 | 20% | 0% |
ご覧のとおりです。
いかに税金面で優遇されているかわかりますよね。
[aside type=”normal”]ここにも注目!
キャピタルゲイン税(売却益、譲渡益にかかる税金)やインカムゲイン税(配当、利子収入にかかる税金)が0%(無税)なのも非常に有利。
日本の投資信託では毎月利益がでるたびに20%の税率がかかってくるわけですが、オフショア投資では出した利益に税金がかからず、非課税のまま再投資が可能になるんです。[/aside]
メリット2 IFAの存在
オフショア投資を行うには、このIFAの存在は欠かせません。
先ほども少しふれましたが、IFAとはIndependent Financial Advisorの略で
独立している中立的な立場から資産運用のアドバイスを行う専門業者のことをいいます。
日本では「金融商品を作る会社=運用する会社」なのが一般的ですが、
海外やオフショアでは金融商品を作る会社と運用する会社は別です。
まあ簡単に言うと、オフショアではこのIFAが僕たちに変わって
資産を運用したり投資して増やしたりしてくれるわけですね。
[voice icon=”https://mimura.blog/wp-content/uploads/2017/05/osc3.png” name=”” type=”l”]「海外で自分の資産運用を業者に任せるなんて、なんだか怖い気が…」
「なんだかんだうまく丸め込まれて、結局損させられるんじゃないの?」[/voice]
こんなイメージを持たれるかもしれませんが、でもそこは大丈夫。そもそもIFAには僕たち投資をする側に儲けさせたいという”動機”があります。
それは手数料。IFAの多くは僕たちが預けている資産の数%という形で手数料を取るので、お客さんの資産が増えれば自分たちの儲けも増えるわけです。
まさにお互いがWin-Winの関係となっているので信用力はたしかです。
さらに、IFAがメリットたるもう一つの理由。
それが「優れた人材」です。
オフショアIFAのファンドマネージャーは、日本とは比べものにならないほど超優秀。世界から企業や投資家が集まるオフショア市場には、世界の金融エリートが集結しています。
まさにスポーツで言えば世界のドリームチーム。
それぞれのポジションで一流の選手の中から、本当に卓越した選手だけを厳選して構成された世界強豪チームなわけです。彼らの金融と数学の知識を駆使しての投資テクニックは、他の追随を許しません。
とはいえもちろんオフショア地域によってはIFAも数百社以上ありますし、投資なので100%はありえません。
ただ、こんな世界レベルの優秀な人材がバックについてくれるのは、投資を行う上で非常に大きなメリットとなるのはたしかです。
メリット3 金融商品の豊富さ
金融商品の豊富さもオフショアの魅力の一つです。
海外やオフショアでは、ファンド・保険など色んなユニークな商品があり、
日本では考えられないほどリターンの大きい商品も多数存在します。
また、運用する通貨も選べたりするので分散という意味でもメリットですね。
ただ、僕たちが日本で普通に生活をしている中でこういった情報はほぼ絶対入ってこないようになってるんですね。
いわゆる金商法(金融商品取引法)で国内での販売が禁止されていますし、そもそも海外で資産を回されるのが政府的には嫌なわけですから。
ただ、香港やシンガポールに行ったことがある人はわかると思いますが、オフショアでは普通にテレビCMや電車や街中で宣伝されています。
メリット4 手数料の安さ
オフショア投資をするうえで必要となる海外銀行口座。
ここでも手数料が国内よりはるかに安いのもオフショアの魅力です。
たとえば日本の外貨預金では外貨のまま引き出すことができないので、
為替の変動や金利差で利益がでると円に戻すことになりますが、
結局合わせて2円が手数料で消えてしまいます。
よっぽど大きな為替変動があれば別ですが、
国内で外貨預金するメリットはほとんどないでしょう。
でもこれが例えば香港のHSBCだと、この手数料は0.25%で1ドルにつき25銭。
これは預金が殖えることに関しては圧倒的な差と言えます。
メリット5 複利を活かせる
日本では基本的に金利は単利のうえ源泉徴収までされますが、
オフショアの商品は複利が主流のうえに源泉徴収もありません。
これは長期スパンでみればみるほど非常に大きなメリットとなります。
- 単利…元本だけに利息がつくもの
- 複利…元本についた利息も含めた金額に利息がつくもの
分かりやすくするために、簡単に表を作って比較してみました。
この表は、初年度の元本を100万円、さらに毎年100万円ずつ預金していくとして、これを複利で運用した場合の金利%でまとめたものです。
金利0% | 金利5% | 金利10% | 金利15% | 金利20% | |
5年後 | 600 | 680 | 772 | 875 | 993 |
10年後 | 1,100 | 1,420 | 1,853 | 2,435 | 3,215 |
15年後 | 1,600 | 2,366 | 3,595 | 5,572 | 8,744 |
20年後 | 2,100 | 3,572 | 6,400 | 11,881 | 22,503 |
25年後 | 2,600 | 5,111 | 10,918 | 24,571 | 56,738 |
30年後 | 3,100 | 7,076 | 18,194 | 50,096 | 141,926 |
(単位:万円)
短期的にみればそれほどたいした差はでませんが、これが長期スパンで30年金利20%を複利でまわすと、このように十数億円以上というビックリするくらいの差が生まれます。
「20世紀最大の発見は(相対性理論ではなく)複利だ」というアインシュタインの言葉でも有名ですね。
この最大の発見をフルに活用できるがオフショアの魅力の一つです。
メリット6 プライバシーの保護
地域にもよりますがオフショアにおいては、課税当局であっても預金者等の個人情報を教えさせる事は難しいと言われるほどライバシーの保護は非常に厳重です。
2016年の「パナマ文書」流出以来、OECD(経済協力開発機構)を中心とした世界100か国で銀行口座の情報開示を行ったり日本も各国と租税条約を結ぶなどして、税逃れへの取り締まりが年々強化されているといわれていますが、
それでもやはり、テロ組織のマネーロンダリングや武器売買など不審な資金に関わる場合を除けば今もその秘匿性は変わっていません。
あなたの資産をかぎつけて騙し取ろうとする人が、いつどこからやってくるかわかりません。
赤の他人はもとより親戚やビジネスパートナー、もしかしたら家族や配偶者までも
あなたの資産を脅かす存在になりかねないのです。
[voice icon=”https://mimura.blog/wp-content/uploads/2017/05/osc2.png” name=”” type=”l”]「いやいや、大げさすぎるでしょ」[/voice]
と思う人もいるかもしれませんが、
これは日本に生まれ育った僕たちが少し平和ボケしすぎているのかもしれません。
例えば日本だと、ふつうに銀行通帳というものが発行されますし実名も明かされているわけで、
これは世界的にみても秘匿性という面に関してはかなり低いと言えます。
もともとヨーロッパ諸国では、長い歴史の中で領土が入り乱れる紛争の歴史を刻んできたこともあり、歴史的な流れから資産のプライバシーの保護という点に非常に重きを置いてきました。
逆らえない大きな権力に資産を略奪されることや、国が滅ぶことすらも当たり前のようにあったわけです。
そんな中で個人が危機にさらされないための手段として、資産を隠す、守るということは欠かせませんでした。
オフショアでもまさにそういった歴史的な流れを受け、プライバシー保護の文化が受け継がれているのです。
[aside type=”normal”]※注意
ただし2014年以降、日本では国外財産調書制度が実施され、5,000万円以上の国外財産を持つ個人には毎年の確定申告時に国外財産調書の提出が義務づけられています。[/aside]
メリット7 日本よりもはるかに熱いボーナス制度
日本でボーナスというと、口座開設時や入金時に「○○円キャッシュバック」といった単発のものがほとんどです。
しかも金額的にも微々たるもの。
ところが海外やオフショアでは、長期的でかつ大きなボーナスが期待できる商品もたくさんあります。
もちろん長期の契約が必要だったり支払額が大きなものになってはきますが、それでも
- 元本保証かつ利回り〇%確保
- 積立金を〇%上乗せ
- 〇年毎に積立金の〇%ボーナス
などなど国内では考えられないような魅力的なボーナスも存在します。
メリット8 共同名義口座(ジョイントアカウント)
オフショアで海外銀行口座を開設する際に、共同名義口座(ジョイントアカウント)を選べるというのも一つのメリットになります。
このジョイントアカウント、日本の銀行では禁止されているので僕たちが普段目にすることもなく、
「いったいどんな口座?何のメリットがあるの?」って人も多いかと思います。
まあ名称のままなのですが、簡単に言うと
例えば夫婦や親子などで2人で一つの口座を共有することができるというもの。
2人ともが口座名義人となるので、どちらでも自由に預金を引き出すことが可能。
ちなみに、カップルや友達同士などでも持つことができます。
ジョイントアカウントのメリットは
- 資金を使う幅が広がる
- セキュリティ強化
- 税務対策上の控除
などなど、個人名義で口座を持つことと比べるとたくさんありますが、とりわけ日本の場合と比較してこれは便利!と思うのは、親や身内が亡くなるケースです。
通常日本では、
例えば突発的な事故などで親が亡くなった場合、子どもが親名義の預金口座から預金を引き出すことができず、銀行が死亡を確認すると口座は凍結されてしまいます。
だいたい日本だと、親が危篤になると身内の人間が通帳と印鑑をもって銀行を走り回るわけですが、ジョイントアカウントの場合はこの面倒さがないのです。
共同名義にしておけば、相方になにが起こってももう片方の人が自由に預金を引き出せる。
また、贈与税なども気にせず資金の移動が可能。
あえてデメリットを挙げるとするならば、夫婦間でジョイントアカウントを作って離婚する場合でしょう。
夫婦によっては口座資金について争いが起こる可能性もありますが、このあたりは各々で分け合うなりして交渉し合う必要がありますね。
メリット9 国際分散投資
国外に資産を分散するリスクヘッジという意味でも、オフショア投資は非常に大きなメリットです。
ただ、ここでも少し考えてほしいのですが
資産の分散いっても次のような場合は十分とは言えません。
- 複数の大手銀行口座に預金を分散している
- 東証一部上場の優良会社の株で銘柄を分散して買っている
- 東京だけじゃなく地方など色んな場所に不動産投資をしている
- 日本の大手保険会社に分散して保険をかけている
- 銀行預金は心配なので日本の国債にも投資している
- 日本の銀行は信用できないので、日本に支店をもつ外資系銀行にも預金している
- 銀行が倒産する可能性も考えてタンスにも現金をしまっている
いかがでしょう?一見これらは資産分散できているように思えますが、
残念ながら真のリスクヘッジができているとは言えないのです。
なぜなら、これらはすべて日本という一つの国の中で行われていて、
日本の通貨である円による単一の資産だから。
銀行を変えても、国内の銀行法が適用される銀行ならば封鎖されるときは一緒だし、
そもそもその国の通貨が無価値になったとしたら、その国の資産はすべて危機にさらされます。
リスクヘッジをしていく上で大切なポイントは、
環境の違う場所に分散することです。
国と自分(家族)の運命を一緒にしてはいけません。
ただ、「海外に資産を分散させましょう」「リスクヘッジしましょう」をというと、
[voice icon=”https://mimura.blog/wp-content/uploads/2017/05/osc1.png” name=”” type=”l”]「いやいや、そんなに大げさにしなくても…」
「知らない外国にお金を移すなんて…」[/voice]
などメンタルブロックがかかって抵抗を感じる人もいると思います。
もちろん僕も以前はそうでしたし、その不安はよく理解できます。
もし仮に、「いまこの国の財政はかなり危険な状態ですよ」といっても、
なんだかんだ遠くの国の出来事のように思う人がきっと多いはずです。
もしくは、
[voice icon=”https://mimura.blog/wp-content/uploads/2017/05/osc3.png” name=”” type=”l”]「もしそうだとしても実際にどうしたらいいかわからない」
「将来に不安は多少なりとも感じてるけど今何ができるかわからない」[/voice]
こう思うかもしれません。
でも世界を見渡してみると、近年でも国の経済が破綻した例はたくさんあります。
イタリア、トルコ、ブラジル、アルゼンチン、ロシア…。
記憶に新しいところではギリシャもありましたね。
ほとんどの国民は国の財政とともに生活が破綻し困り果てましたが、
ちゃんと海外に資産を分散させリスクヘッジしていた人たちは危機から逃れることができました。
今後日本だって100%安全なんて言い切れません。
現に世界でぶっちぎりNo.1の借金大国は日本です。
将来がどーなるかなんて神様じゃないので誰にもわかりませんが、
だからこそ出来るうちに早めに資産を海外にも分散させリスクヘッジしておくことが大切なんです。
とはいえ、もちろん海外やオフショアで投資したって損する可能性はありますよ。
投資なのでもちろんリスクとリターンがあるわけで、100%なんて存在しません。
だからこそ、できるだけ分散させることでできるだけリスクを減らしながら、
バランスをとっていくことが大事なんだと思います。
[voice icon=”http://fali.jp/wp-content/uploads/2017/06/mimura.png” name=”三村” type=”l”]『あなたが愛しているのは国?それとも政府?』
もしも万が一、日本経済が破綻したときに海外に資産を分散できていたら。
「日本を見捨てて自分だけ海外に逃げるなんて卑怯なやつだ!この薄情者!」的なことをいう人もいますが、
でもね、考えてみてください。
もし何かしらのアクシデントで日本の財政が破綻して円の価値もパー。国民みんなお手上げ状態。もしこうなってしまったら、一体誰が日本を立て直すのでしょう?
そんな中、海外にも資産を持つ人が一旦退避して体制を整え、日本の再起のための準備をすることができたら・・。
もっと小さい規模で言えば、自分の大事な家族だけでも守ることができたら。
これって薄情なことなのでしょうか?
自国と一緒に危機にさらされることが情が厚いと言えるのでしょうか?
僕自身、自分ではそこまで愛国心というものがあるとは思っていませんが、そのほうが全滅するよりもチャンスがあるし、自分の周りだけでも守りたいというすごく人間らしい考えなんじゃないかなと思います。
「国を愛すること」と「政府を愛すること」は違いますからね(´・ω・`)[/voice]
10種類のオフショア投資!それぞれどんな特徴があるの?
オフショアには日本よりもはるかに豊富な金融商品が存在していて、選択の幅がグッと広がります。
[voice icon=”https://mimura.blog/wp-content/uploads/2017/05/osc8.png” name=”” type=”l”]じゃあ具体的にどんな金融商品があるの??[/voice]
という人も多いと思うので、ここではオフショア金融商品の種類と、それぞれどんな特徴があるのか?について。ザックリとですが10種類に分けて簡単にまとめてみました。
1. オフショア株式
おなじみ株式投資です。オフショアに口座も持っておけば、外貨で取引をグローバルに行うことが可能になります。
外国株式市場は日本の市場よりもずっと成長しているので、より高いトータルリターンを得られる可能性も。配当利回り5%超の銘柄なども普通にあります。
2. オフショア債券
いわゆる社債、国債。オフショア株式と同じように、オフショア債券も世界の主要通貨で入手可能です。例えば、AAAランクの国際債券に非課税で投資するなんてこともできちゃいます。
3. 外貨
外貨も一つの投資と言えます。オフショア投資なら、あらゆる商品を外貨建てで運用できるので、自然と複数通貨の資産確保が可能。
米ドルであれユーロであれ円であれ、投資のすべてを一つの単一通貨で行うよりも、複数の外貨を混ぜて保有したほうがあらゆるリスクに対応できます。
4. オフショアミューチュアルファンド
いわゆる投資信託。複数の個人から投資資金を集めて、それを原資に運用して得た利益が還元されます。いつでも解約できるオープンエンド型と、一定期間は解約できないクローズドエンド型が存在。
もちろんファンドマネージャーにもよりますし、どのくらいのスパンでみるかにもよりますが、優秀なファンドマネージャーで長期的に見れば利回り10%~20%も可能です。
5. 上場投資信託(ETF)
一般的に証券取引所で取引される株価指数など連動する投資信託の金融商品です。手数料なども含め比較的コストが安いのも特徴。
日本では良くて分配金利回り2%台とかですが、海外では5%以上のものも。
6. ヘッジファンド
投資信託と似たようなものですが、どちらかというと安定性よりも絶対的利益を追求します。
年20~80%など利回りが高いのが特徴的ですが、そのため一口あたりの金額も大きく、リターンも大きいのですが同時にリスクも高いのが特徴。
計画性をもってその中で限定的に行う投資と言えるでしょう。
7. コモディティファンド
コモディティとは現物資産です。具体的には、金、銀、銅、アンティークコイン、カルトワイン、エネルギー、などなど。コモディティファンドとは、これらの各商品を投資対象にした投資信託です。
8. マネージド・フューチャーズ
上場されている先物などを対象にトレンドをとりにく戦略で、幅広い商品を扱います。
ただ、一般的には5%以上の運営管理費と純利益の15%の成功報酬がかかるので高額なコストもかかってきます。
9. 生命保険
本人死亡時は時価総額の101%が死亡保険金として支払われますが、日本の生命保険とは違いどちらかというと死亡時の保証も求めるものではなく、あくまで積立投資のようなものと考えましょう。
10. 銀行預金
オフショアだけでなく海外銀行では、銀行預金の利率だけでも日本の数十倍、数百倍あるところもザラ。
日本の預金金利ってだいたい0.001%とか、定期預金でも0.1%とかほぼナイに等しいくらいですが、例えばカンボジアやフィリピンなどの新興国では年利7%とかも普通にあります。
今銀行に預けている預金を、そういった海外の銀行口座を開設してそちらに移しておくだけでも、一種の投資になります。日本の「超低金利が普通」と思って過ごしてきた僕たちからすれば、預金しているだけでも得した気分になれるレベルですよね。
[aside type=”normal”]オフショアで銀行口座を開設すれば、たいていの銀行はすでに特定のファンド会社と取引関係を維持しているので、特別な知識がなくても取引銀行から投資商品を見つけることができます。
もちろん銀行関係以外からIFAなどを通して購入することも可能![/aside]
これ例外にもオフショアや海外には、魅力的な金融商品もたくさん存在します。
ただ、非常に魅力的なリターンが期待できるものは、それ相応のリスクがあることも知っておかなければいけません。
これに投資しておけば誰でも100%儲かる!なんてものはないので、
自分にとって無理のない、かつ期待できるようなポートフォリオを構築することが重要です。
【まとめ】オフショア投資の本質
さてさて今回は、オフショアとは?というもっとも基礎的な部分から、
事前に知っておくべきリスクやデメリット、オフショアの魅力についてお話してきました。
また、ザックリとではありますがどんな金融商品があるのか?というところで
日本にはない豊富な投資案件の種類や特徴についても述べてきました。
大事なポイントをまとめると、
- オフショア地域では国内よりも税金面でかなり優遇される。
- 日本よりもはるかに金融商品の選択肢が広い。
- リターンが大きい投資もあるがリスクも当然高い。
- 日本以外にも資産を分散しておくことでリスクヘッジとなる。
中でもとくに大切になってくるのが、資産を分散するという考え方。
「国と自分の運命を切り離す」という言い方がされますが、
まさにこれがオフショア投資を行う上では意識するポイントになるかと思います。
何度も言いますが、世界の歴史を振り返っても国の財政が破綻した前例は数知れず。
日本も何とかこれまで破綻せずにやってこれてますが、
この先もずっと安泰なのか、どう転ぶかなんて誰にもわかりません。
いや、不安を煽るつもりはないですけど、何も起こらなければそれもヨシ。
でももし万が一の時のために今のうちにリスク回避できるなら、やっておいても損はないんじゃないかと思います。
日本は危ないから今のうちに海外に逃げる準備をしましょう。じゃないですからね。
その点だけ誤解のないようお願いいたします。
では、最後まで目を通してくださりありがとうございました。
次回は、「じゃあ具体的に何から始めたらいいの?」という
オフショア投資のはじめ方について解説していきたいと思います。
[aside type=”normal”]お知らせ
初note書きました!
- 日本をとりまく現状と、年金システムの今後
- すでに絶滅してしまった日本の終身保険
- 海外保険をつかった超堅実な資産構築
- 僕が加入している海外保険の一例を紹介
についてお伝えしています。
※10本限定100円です。数量に達したら段階的に価格を引き上げていく予定。
100円分くらいの価値はあると思いますw
(値段上がるとプレッシャーだから興味ない人は買わないでね)
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